スルガ銀行不正融資問題から考える、認識の違い【更新】 | 埼玉の不動産投資・収益物件・建物管理|株式会社エストハウジング

不動産投資コラム

スルガ銀行不正融資問題から考える、認識の違い

スルガ銀行不正融資問題から考える、認識の違い







シェアハウス投資に絡む不正融資を巡り、21日にスルガ銀行の第三者委員会が実施した調査内容の概要が発表されました。
審査資料の改ざんなど、不適切な行為に基づく融資は1兆円規模に上るとしています。
ここ数年、不動産投資が一種のブームとなっていましたが、お金を「借りる側」と「貸す側」の意識には大きな違いがあります
不動産投資で成功するためには、この違いをよく認識しておくことが大切です。
スルガ銀行の融資問題を通じて、理解しておくべきポイントを考えてみたいと思います。



投資案件として回らないことをわかっていながら販売


この問題の発端は、女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営するスマートデイズの経営が行き詰ったことにあります。
同社はシェアハウスを建設して投資家に販売していましたが、投資家に対しては長期の家賃支払いを保証するという「サブリース」システムを採用していました。
投資家は一般サラリーマンが中心で、資金の多くはスルガ銀行が融資していました。

今回の調査で、スルガ銀行ではシェアハウスだけでなく中古のアパートやマンションの融資でも、入居率や家賃収入などを記載した書類が偽装されている事例が見つかりました。
空室率が高く、半ば不良化している物件でも、稼働率の高い優良な物件に見せる手口として使われていたのです。
関係者によれば、借入希望者の年収や預貯金残高を水増ししていた例も含め、手続きに何らかの不適切な行為が入り込んでいるものは、投資用不動産融資の過半に達しているといいます。

組織として不正を防止する仕組みができていなかった可能性が高いわけですが、それ以上に大きいのが融資に対する根本的な認識の違いではないでしょうか。



日本の不動産ローンは「人」に対して行われる


住宅ローンを含む米国の不動産ローンは、物件に対して融資されるケースが多いとされています。
米国のローンの多くは、借り手がローンを返済できなかった場合に物件を銀行に明け渡すだけでよいという契約になっています。
その分だけ金利は高いですが、家を手放してしまえば借金からは解放され、たいていの場合自己破産する必要もないのです。
これに対して日本の不動産ローンは、「物件」ではなく「人」に対して行われます
ローンが返せなくなり家を失ったとしても、自己破産しない限り、借り手は自らの稼ぎの中から延々と返済を続ける必要があります。

アパートローンも同じで、貸し手、つまり銀行側は借り手が考えるほど物件の善し悪しを判断していないのです。
特にスルガ銀行はその傾向が顕著だった可能性が高いと考えられますが、この場合貸し手が重視するのは、借り手の「属性」です。
銀行は、物件よりも借主の属性を見てお金を貸すという状況に陥りやすく、こうしたスタンスが行き過ぎると、今回のように失敗が確実な物件にも融資をするというところまで突き進んでしまうのではないでしょうか。
かぼちゃの馬車で融資を受けた人の多くは、比較的年収の高いサラリーマンが多いとされているのも、それ故のことなのではないかと考えられます。



不動産投資の初心者は、銀行の融資が下りる物件は優良物件であると勘違いしやすいのが実情です。
しかし、銀行は属性を見て融資の可否を判断しています
1棟目がうまくいたからといって2棟目の融資を申し込むと、年収の低さを理由に断られるということは多々あります
銀行側としても、貸したお金は回収することが基本です。
これはあらゆるローンに共通して言えること。
銀行と付き合うときには、必ず意識しておかなければならない重要なポイントなのではないでしょうか。





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