2019年8月号エスト賃貸経営新聞の賃貸経営新聞 | 埼玉の不動産投資・収益物件・建物管理|株式会社エストハウジング
2019年8月号エスト賃貸経営新聞
全国の賃貸住宅関連の投資傾向はかっく地域特有の多様な動向見せる
アパート・マンションの新築供給の動きは完全に変化
今年の賃貸ビジネス後半戦を迎えようとしています。
お盆が明ければ11月中頃まで賃貸住宅市場は秋の繁忙期で、これから忙しくなります。
景気の動向をまじえ、市場の現況と賃貸経営を取り巻く最新の事情を探ってみました。
景気の指標となっている内閣府が公表する「景気ウォッチャー調査」(6月)の最新の結果は、現状判断DIが前月からやや悪化し、「このところ回復に弱さがみられる。先行きについては、海外情勢等に対する懸念がみられる」とまとめています。
同じく、帝国データバンクの「TDB景気動向調査(全国)」結果では、6月の景気DIは前月比0.3ポイント減の45.1となり、7ヵ月連続で悪化した、としており、景気の動向が海外要因もあって、ここへきて微妙な段階にあります。
賃貸住宅経営は商品を売買するビジネスと根本的に違うので、景気の波にストレートに影響されないのが強みとなっていますが、全体的な景気の動きを理解するのに、政府や調査会社から発表される各種のデータをチェックしておく必要はあると思われます。
一方、賃貸市場の現況とともに、今後の動向の参考となる賃貸住宅の新設着工も5月分の統計では、前年同月比約16%減で、9ヵ月連続の減少となり、今年1~5月の賃貸住宅の新設着工の合計は、前年比約11%減少となっています。アパート・マンションの新築供給の動きは完全に変化しました。
全国的な住宅投資についても、日本銀行が7月開催の支店長会議に向けて収集した情報をもとに集約する、地域経済報告書「さくらレポート」(2019年7月)によると、住宅投資については、「弱めの動きとなっている」(北海道)、「横ばい圏内で推移している」(関東甲信越)、「持ち直し傾向にある」(東海、近畿、中国)と、多様な動きを見せています。
大きな問題は見当たらない半面、業務の課題は残されています
また、賃貸住宅関連の投資について主だった事例を見ると、「賃貸住宅の需要は引き続き強い。地域によっては賃貸住宅の用地が限られてきたが、好立地では、老朽化物件の建て替えを中心に、今後も着工の増加が見込まれる」(名古屋)、「相続税の節税対策や資産運用手段としての需要が一巡したことから、貸家の着工は弱めの動きを続けている」(大阪、京都)、「貸家は、消費税増税前の駆け込み需要で一時的に増加した。もっとも、既往の供給過多や金融機関の融資のスタンスの慎重化を背景に全体として需要は低調である」(岡山、広島)など、やはり各地域特有の傾向を取りまとめています。
こうして見てきますと、賃貸市場そのものが直面する大きな問題は見当たらないのですが、日々の業務の色々な課題は残されているようです。
「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(総務省)
日本人は平成21年をピークに10年連続減少、外国人が前年比約6.8%増の高い伸び
賃貸市場の規模を推測するデータとして参考になる「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」が、総務省からこのほど公表されました。
それによりますと、今年1月1日現在の住民基本台帳に基づく全国の人口は、総計1億2744.4万人で、内訳は日本人が1億2477.6万人、外国人が266.7万人。
日本人が平成21年をピークに10年連続で減少しているのに対して、外国人が前年比で約6.8%増の高い伸びを見せています。
都道府県別では、人口が最も多いのは、東京都の1374万人で、次いで神奈川県、大阪府、愛知県、埼玉県、千葉県、兵庫県、北海道の順。
この8都道府県で全国人口の半数を占めています。
全国の世帯数5852.7万世帯
外国人住民の世帯数153万世帯
ちなみに、人口100万人以上の都市は、横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市、神戸市、川崎市、京都市、さいたま市、広島市、仙台市の11市となっています。
なお、都道府県別で外国人の人口が最も多いのは東京都の55万人で、次いで愛知県の25万人、大阪府の23.6万人となっており、三大都市圏における外国人住民は、186.9万人で過去最多。
また、全国で10万人を超える市区部は大阪市のみ。
一方、今年1月1日現在の全国の世帯数は、5852.7万世帯で、前年より51.9万世帯増となっており、1世帯当たりの平均構成人員は、昭和43年以降毎年減少しています。
外国人住民世帯数は、153万世帯で前年より13.7万世帯増となっており、1世帯当たりの平均構成人員は1.74人です。
ニュースフラッシュ
令和元年版「首都圏白書」
首都圏の人口、世帯数ともに増加継続
東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨の1都7県、首都圏の総人口は、昭和50年以降一貫して増加し、昨年10月1日現在、4,417万人で全国の約35%を占めています。
また埼玉、千葉、神奈川の近隣3県は昭和50年以降増加傾向にある一方、茨城、栃木、群馬、山梨の周辺4県は、平成13年をピークに転じているのが、国土交通省から発表された令和元年版「首都圏白書」から読み取れます。
首都圏において転入者数から転出者数を引いた「社会増減」は、平成6、7年に一時マイナスに転じたものの、8年からはプラスで推移しており、平成30年は19.3万人増となっています。
一方、首都圏の一般世帯数も増加しており、平成27年は1,922万世帯で、東京都、埼玉、千葉、神奈川の3県における増加率が高く、そのうち、単独世帯数は718万世帯。
単独世帯数に占める高齢単身世帯数の割合は平成2年の11.4%から、27年は27.3%と急激に増加しています。
新しい時代に応える令和元年版「「国土交通白書」
高齢者、住宅確保要配慮者の救済全面に
国土交通省が新しい時代と国土交通政策の取組みをまとめた、令和元年版の「国土交通白書」から、不動産関連及び賃貸住宅経営に関係する項目を見ていきたいと思います。
「白書」といえば、とかく国が発行する美辞麗句の政策PRといった捉え方をされがちですが、決してそうではありません。
国がこれから進めようとする政策や指針が、分かりやすく説明されています。
分野ごとに現状と直面する諸問題を取り上げ、今後進むべき方向性が示されています。
今年の白書では、「新しい時代に応える国土交通政策」をテーマに、平成時代の技術の進歩や日本人の感性(美意識)の変化などを振り返り、新しい令和時代の「豊かな生活空間」に向けた政策について展望しています。
例えば、賃貸住宅に関連した事案として、高齢者が自立して暮らすことができる住生活の実現を図るために、終身建物賃貸借制度の一層の活用のため、省令改正を行い、終身建物賃貸借の認可の要件等を緩和した、としています。
また、市場において住宅を自力で確保することが難しい高齢者、障害者、ひとり親、生活保護受給者、外国人等の住宅確保要配慮者が、安心して暮らせる住宅を確保できる環境の実現を図るために、民間賃貸住宅や空き家を活用した新たな住宅セーフティネット制度の充実に力を注ぐと強調しています。
そのために、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅(セーフティネット住宅)の改修や入居者負担の軽減等への支援を行う、としています。
国土交通省として、高齢者同様、住宅確保要配慮者救済の政策を前面に打ち出しているのが分かります。
「宅地建物取引業法」の適格な運用に努める
さらに、不動産業全体の動向を次の通りまとめています。
不動産業は全産業の売上高の2.8%で、法人数の11.5%(平成29年度)を占める重要な産業の一つ。
平成31年地価公示の全体平均は、住宅地が2年連続、商業地が4年連続、工業地が3年連続の上昇を見せ、三大都市圏では、住宅地、商業地、工業地のいずれについても、各圏域で上昇。
地方圏では住宅地は27年ぶりに上昇に転じ、商業地、工業地は2年連続の上昇。
宅地建物取引に係わる消費者利益の保護と流通の円滑化を図るため、「宅地建物取引業法」の適格な運用に努めている、としています。
賃貸経営ワンポイントアドバイス
「家賃滞納」には家賃保証や機関保証を活用
初期のうちに手を打つことが極めて大事
問題は2ヵ月以上の滞納
賃貸経営の「家賃滞納」は借主のよんどころない事情もあって、どうしてもある一定の割合で起きています。
ただ、月初に発生した滞納も1ヵ月2ヵ月目で落ち着く傾向にあります。
ついうっかり銀行の引落しの残高が不足していたとか、手違いで入金が遅れるといったケースは1~2ヵ月で解決します。
では、家賃滞納が起きたらどうすればよいかですが、集金を含めた総合管理として委託している場合や、家賃保証会社を利用しているケースでは差し迫ったオーナー様の負担はありません。
家賃滞納で問題が大きくなっているのは、直接入居者とやりとりしている自主管理で多く見られます。
家賃滞納が発生したら、直接入居者から家賃の支払いを受けている場合、入金が滞った時点で直ちに連絡を入れることです。
電話をかける、メールを入れる、直接会う、の3つの方法がありますが、一番いいのは入居者当人と直接話すことです。
とにかくこの最初の連絡が極めて大事で、ここでグズグズすると、後に尾を引く結果となります。
1回の家賃滞納でいきなり契約解除はできません。
催告なしに解除できる判例もある一方、解除権が発生しないケースもあって、事例ごとに判断されるようです。
とにかく滞納が長期化したり、借主が行方不明となった場合、債務不履行を理由に契約解除の内容証明を送り、物件明渡しと同時に滞納家賃支払い請求の訴訟を起こし、判決が確定したら、強制執行となり、家財等があれば競売して、滞納分に充当します。
また、最近では借主に家賃滞納があった時に貸主に立て替える家賃保証、家賃債務保証や連帯保証人の役割を果たす機関保証を活用するケースが一般的になっています。
保証料がかかってきますが、こうした制度を利用することで、家賃滞納に関するリスクを減らすことができます。
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アパート・マンションの新築供給の動きは完全に変化
今年の賃貸ビジネス後半戦を迎えようとしています。
お盆が明ければ11月中頃まで賃貸住宅市場は秋の繁忙期で、これから忙しくなります。
景気の動向をまじえ、市場の現況と賃貸経営を取り巻く最新の事情を探ってみました。
景気の指標となっている内閣府が公表する「景気ウォッチャー調査」(6月)の最新の結果は、現状判断DIが前月からやや悪化し、「このところ回復に弱さがみられる。先行きについては、海外情勢等に対する懸念がみられる」とまとめています。
同じく、帝国データバンクの「TDB景気動向調査(全国)」結果では、6月の景気DIは前月比0.3ポイント減の45.1となり、7ヵ月連続で悪化した、としており、景気の動向が海外要因もあって、ここへきて微妙な段階にあります。
賃貸住宅経営は商品を売買するビジネスと根本的に違うので、景気の波にストレートに影響されないのが強みとなっていますが、全体的な景気の動きを理解するのに、政府や調査会社から発表される各種のデータをチェックしておく必要はあると思われます。
一方、賃貸市場の現況とともに、今後の動向の参考となる賃貸住宅の新設着工も5月分の統計では、前年同月比約16%減で、9ヵ月連続の減少となり、今年1~5月の賃貸住宅の新設着工の合計は、前年比約11%減少となっています。アパート・マンションの新築供給の動きは完全に変化しました。
全国的な住宅投資についても、日本銀行が7月開催の支店長会議に向けて収集した情報をもとに集約する、地域経済報告書「さくらレポート」(2019年7月)によると、住宅投資については、「弱めの動きとなっている」(北海道)、「横ばい圏内で推移している」(関東甲信越)、「持ち直し傾向にある」(東海、近畿、中国)と、多様な動きを見せています。
大きな問題は見当たらない半面、業務の課題は残されています
また、賃貸住宅関連の投資について主だった事例を見ると、「賃貸住宅の需要は引き続き強い。地域によっては賃貸住宅の用地が限られてきたが、好立地では、老朽化物件の建て替えを中心に、今後も着工の増加が見込まれる」(名古屋)、「相続税の節税対策や資産運用手段としての需要が一巡したことから、貸家の着工は弱めの動きを続けている」(大阪、京都)、「貸家は、消費税増税前の駆け込み需要で一時的に増加した。もっとも、既往の供給過多や金融機関の融資のスタンスの慎重化を背景に全体として需要は低調である」(岡山、広島)など、やはり各地域特有の傾向を取りまとめています。
こうして見てきますと、賃貸市場そのものが直面する大きな問題は見当たらないのですが、日々の業務の色々な課題は残されているようです。
「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」(総務省)
日本人は平成21年をピークに10年連続減少、外国人が前年比約6.8%増の高い伸び
賃貸市場の規模を推測するデータとして参考になる「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」が、総務省からこのほど公表されました。
それによりますと、今年1月1日現在の住民基本台帳に基づく全国の人口は、総計1億2744.4万人で、内訳は日本人が1億2477.6万人、外国人が266.7万人。
日本人が平成21年をピークに10年連続で減少しているのに対して、外国人が前年比で約6.8%増の高い伸びを見せています。
都道府県別では、人口が最も多いのは、東京都の1374万人で、次いで神奈川県、大阪府、愛知県、埼玉県、千葉県、兵庫県、北海道の順。
この8都道府県で全国人口の半数を占めています。
全国の世帯数5852.7万世帯
外国人住民の世帯数153万世帯
ちなみに、人口100万人以上の都市は、横浜市、大阪市、名古屋市、札幌市、福岡市、神戸市、川崎市、京都市、さいたま市、広島市、仙台市の11市となっています。
なお、都道府県別で外国人の人口が最も多いのは東京都の55万人で、次いで愛知県の25万人、大阪府の23.6万人となっており、三大都市圏における外国人住民は、186.9万人で過去最多。
また、全国で10万人を超える市区部は大阪市のみ。
一方、今年1月1日現在の全国の世帯数は、5852.7万世帯で、前年より51.9万世帯増となっており、1世帯当たりの平均構成人員は、昭和43年以降毎年減少しています。
外国人住民世帯数は、153万世帯で前年より13.7万世帯増となっており、1世帯当たりの平均構成人員は1.74人です。
ニュースフラッシュ
令和元年版「首都圏白書」
首都圏の人口、世帯数ともに増加継続
東京、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、神奈川、山梨の1都7県、首都圏の総人口は、昭和50年以降一貫して増加し、昨年10月1日現在、4,417万人で全国の約35%を占めています。
また埼玉、千葉、神奈川の近隣3県は昭和50年以降増加傾向にある一方、茨城、栃木、群馬、山梨の周辺4県は、平成13年をピークに転じているのが、国土交通省から発表された令和元年版「首都圏白書」から読み取れます。
首都圏において転入者数から転出者数を引いた「社会増減」は、平成6、7年に一時マイナスに転じたものの、8年からはプラスで推移しており、平成30年は19.3万人増となっています。
一方、首都圏の一般世帯数も増加しており、平成27年は1,922万世帯で、東京都、埼玉、千葉、神奈川の3県における増加率が高く、そのうち、単独世帯数は718万世帯。
単独世帯数に占める高齢単身世帯数の割合は平成2年の11.4%から、27年は27.3%と急激に増加しています。
新しい時代に応える令和元年版「「国土交通白書」
高齢者、住宅確保要配慮者の救済全面に
国土交通省が新しい時代と国土交通政策の取組みをまとめた、令和元年版の「国土交通白書」から、不動産関連及び賃貸住宅経営に関係する項目を見ていきたいと思います。
「白書」といえば、とかく国が発行する美辞麗句の政策PRといった捉え方をされがちですが、決してそうではありません。
国がこれから進めようとする政策や指針が、分かりやすく説明されています。
分野ごとに現状と直面する諸問題を取り上げ、今後進むべき方向性が示されています。
今年の白書では、「新しい時代に応える国土交通政策」をテーマに、平成時代の技術の進歩や日本人の感性(美意識)の変化などを振り返り、新しい令和時代の「豊かな生活空間」に向けた政策について展望しています。
例えば、賃貸住宅に関連した事案として、高齢者が自立して暮らすことができる住生活の実現を図るために、終身建物賃貸借制度の一層の活用のため、省令改正を行い、終身建物賃貸借の認可の要件等を緩和した、としています。
また、市場において住宅を自力で確保することが難しい高齢者、障害者、ひとり親、生活保護受給者、外国人等の住宅確保要配慮者が、安心して暮らせる住宅を確保できる環境の実現を図るために、民間賃貸住宅や空き家を活用した新たな住宅セーフティネット制度の充実に力を注ぐと強調しています。
そのために、住宅確保要配慮者の入居を拒まない賃貸住宅(セーフティネット住宅)の改修や入居者負担の軽減等への支援を行う、としています。
国土交通省として、高齢者同様、住宅確保要配慮者救済の政策を前面に打ち出しているのが分かります。
「宅地建物取引業法」の適格な運用に努める
さらに、不動産業全体の動向を次の通りまとめています。
不動産業は全産業の売上高の2.8%で、法人数の11.5%(平成29年度)を占める重要な産業の一つ。
平成31年地価公示の全体平均は、住宅地が2年連続、商業地が4年連続、工業地が3年連続の上昇を見せ、三大都市圏では、住宅地、商業地、工業地のいずれについても、各圏域で上昇。
地方圏では住宅地は27年ぶりに上昇に転じ、商業地、工業地は2年連続の上昇。
宅地建物取引に係わる消費者利益の保護と流通の円滑化を図るため、「宅地建物取引業法」の適格な運用に努めている、としています。
賃貸経営ワンポイントアドバイス
「家賃滞納」には家賃保証や機関保証を活用
初期のうちに手を打つことが極めて大事
問題は2ヵ月以上の滞納
賃貸経営の「家賃滞納」は借主のよんどころない事情もあって、どうしてもある一定の割合で起きています。
ただ、月初に発生した滞納も1ヵ月2ヵ月目で落ち着く傾向にあります。
ついうっかり銀行の引落しの残高が不足していたとか、手違いで入金が遅れるといったケースは1~2ヵ月で解決します。
では、家賃滞納が起きたらどうすればよいかですが、集金を含めた総合管理として委託している場合や、家賃保証会社を利用しているケースでは差し迫ったオーナー様の負担はありません。
家賃滞納で問題が大きくなっているのは、直接入居者とやりとりしている自主管理で多く見られます。
家賃滞納が発生したら、直接入居者から家賃の支払いを受けている場合、入金が滞った時点で直ちに連絡を入れることです。
電話をかける、メールを入れる、直接会う、の3つの方法がありますが、一番いいのは入居者当人と直接話すことです。
とにかくこの最初の連絡が極めて大事で、ここでグズグズすると、後に尾を引く結果となります。
1回の家賃滞納でいきなり契約解除はできません。
催告なしに解除できる判例もある一方、解除権が発生しないケースもあって、事例ごとに判断されるようです。
とにかく滞納が長期化したり、借主が行方不明となった場合、債務不履行を理由に契約解除の内容証明を送り、物件明渡しと同時に滞納家賃支払い請求の訴訟を起こし、判決が確定したら、強制執行となり、家財等があれば競売して、滞納分に充当します。
また、最近では借主に家賃滞納があった時に貸主に立て替える家賃保証、家賃債務保証や連帯保証人の役割を果たす機関保証を活用するケースが一般的になっています。
保証料がかかってきますが、こうした制度を利用することで、家賃滞納に関するリスクを減らすことができます。
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