2020年2月号エスト賃貸経営新聞の賃貸経営新聞 | 埼玉の不動産投資・収益物件・建物管理|株式会社エストハウジング
2020年2月号エスト賃貸経営新聞
「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」
今後一層多様化する賃貸住宅借り手のニーズ
これからの不動産業のあり方を提言した「不動産業ビジョン2030」が昨年、四半世紀ぶりに策定されました。
国の不動産業に取り組む姿勢が盛り込まれています。
賃貸住宅はどのように位置づけされているのでしょうか。
国土交通省から公表された、「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」は、向こう10年後の2030年をターゲットにしたビジョンで、策定に当たっての基本的な考え方として、不動産業はわが国の豊かな国民生活、経済成長等を支える重要な基幹産業であると明言しています。
また、人口減少、AI・Iot等の進展など社会経済情勢の急速な変化が見込まれる次の10年においても、引き続き、成長産業としての発展が期待される、と不動産市場の有望性が強調されています。
そして、国民経済における視点から、不動産賃貸業を次のように捉えています。
「不動産の『所有から利用へ』の流れやシェアリングエコノミーの台頭等を踏まえ、賃貸不動産に対する借り手のニーズは、今後一層多様化すると考えられる。
賃貸住宅は住宅確保要配慮者、急増する単身高齢者、外国人などを含む多様な世帯にとって生活の場となっており、民営の賃貸住宅ストックはわが国の住宅ストックのうち約3割を占めている。
近年の賃貸住宅の着工動向は、リーマンショック後に大幅に減少したものの、その後増加し、2016、17年は約42万戸程の高い水準で推移してきたが、2018年は約40万戸となっている」
そして、これからの賃貸住宅については、「建設投資を巡るトラブルが多発していることを踏まえ、オーナーが新たに賃貸住宅を供給しようとする際には、市場ニーズや賃料収入の減少等による事業のリスクに関する情報がオーナーに適切に提供される環境を整備する必要がある。
向こう10年間の国の不動産業に関する骨太の政策が語られ、中でも不動産賃貸業・賃貸住宅に対して一定のスペースを取ってポイントを解説しているのは、賃貸住宅の役割を認識しているものと理解されます。
なお、「不動産業ビジョン2030」は国土交通省のホームページからダウンロードできます。
「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」
「全て自ら管理している」は2割程度
賃貸住宅管理業務に関する調査結果が国土交通省から昨年12月発表されました。
賃貸経営における「管理業務」の実態が詳細にまとめられています。
この調査は、賃貸住宅の所有者の家主から委託を受けて賃貸受託の管理を行う「受託管理」、家主から賃貸住宅を借り上げて入居者に転貸する「サブリース」における実態を把握するため、賃貸住宅管理業者・家主・入居者それぞれに対して実施されたものです。
それによりますと、家主が所有している賃貸住宅の管理方法としては、「業者に任せず、すべて自ら管理している」が全体の約19%にとどまる一方、「入居者募集から契約、それ以降の管理も全て業者に委託している」、または「入居者募集や契約、それ以外の管理業務の一部を業者に委託している」が合わせて約82%を占めているのが分かりました。
8割を超える家主が管理業務を委託しているのが実態のようです。
また、家主が所有物件の購入等にあたり、資金調達の方法としては、「金融機関からの借入れ」が約34%、「預貯金、有価証券売却代金、退職金」が約24%で、借入の割合としては、物件購入価格の「7割程度」が約19%、「8割程度」が約18%、「9割程度」が約17%、「全て(10割)」が約16%ということです。
管理業務は「苦情対応」「敷金精算・原状回復」「契約更新」が8~9割
家主の賃貸経営に関する知識の習得方法は、「インターネット(SNS等)による情報収集」「セミナーや不動産投資スクールへの参加」「友人・知人からの情報提供」などで、知識の習得に前向きな姿勢が表れています。
受託管理業者に委託している管理業務としては、「入居時の契約支援(契約時の管理内容の説明等)」「賃貸借契約の更新」「敷金精算・原状回復」の割合が高く、一方、家主自ら実施している管理業務として割合が高いのは、「修繕積立金の管理」。
ところで、受託管理業者に管理業務を委託している理由としては、「契約更新・終了時のトラブルをなくしたいから」「自分自身の賃貸借契約および管理に関する専門知識が不足していると感じるから」がそれぞれ5割程度と、やはり合理的な実務を評価しています。
また、賃貸住宅管理業者が実施する管理業務としては、受託管理・サブリースいずれの場合においても、「苦情対応」「敷金精算・原状回復」「契約更新」が8~9割程度を占めています。
一方、入居者が経験したトラブルとしては、「水漏れや設備の故障等修繕の必要性が生じた際、対応に著しく時間がかかった」や「入居者同士でのトラブルが発生した」などがあります。
賃貸経営ワンポイントアドバイス
賃貸経営安定のかなめは優良入居者の取込み
長く住んでもらう「工夫と配慮」が必要
「長期居住」が収入の安定に直結
今日の賃貸経営を考えますと、入居者の「長期居住化」は、経営の安定のためにもぜひ実現したいものです。
安定した賃貸経営を続けていく上で、何も問題を起こさずに、長く入居していただける入居者ほどありがたいものはありません。
少しでも長く入居してもらえればそれだけ収入が安定に直結します。
賃貸経営の肝心要は、優良入居者の取込み、すなわち長期居住化にある、と言っても過言ではないと思います。
長期居住化を促進するためのポイントは2点です。
まず1つは、「優良入居者の選別と確保」。
その2は、入ってこられた入居者はできるだけ長く住んでもらう「工夫と配慮」が必要ということです。
多くの入居者は目移りして、現在の住居に関して何らかの不満を抱えがちです。
環境、設備、間取り、入居者間のトラブル等々。
そしてこんな風に思います。
他にもっといいのがあるのでは・・・。
気も移ろい、結局退去となりかねません。
国土交通省の「住宅市場動向調査」(平成30年度)によりますと、民間賃貸住宅入居世帯の約32%は、賃貸住宅に関して困った経験を持つといいます。
耳が痛いのですが、こうした入居者の切実な声をきっちり聴くことも必要と考えます。
ではどうすれはいいかといえば、入居者が生活するにおいて不便となる点を排除して、快適に暮らせる環境を提供する、そして困ったことに誠意をもって応えるということに尽きるのではないでしょうか。
入居者に対する顧客満足度の向上は、賃貸経営を安定させるための必須課題といっていいかもしれません。
第1のポイントである問題を起こさない方に入居していただくためには、最初のご案内から入居審査に至る段階で、人柄を含め、きっちり書面等を確認して契約すること。
これが詰まるところ、安定経営に通じる最善の策と考えます。
ちょっと一服
確認にご連絡させていただきます
携帯電話は必ずお持ちください
昨年1年間の訪日外国人客数は前年と比べて2.2%増の3188万人だった、と公表されました。
平成24年以降、最小の伸び幅らしいのですが、それでも8年連続の増加で、2年連続して3千万人を突破し、日本の社会に大きな影響を及ぼしています。
問題はオリンピック・パラリンピックイヤーが終わった来年以降、果たしてコンスタントに政府が目標に掲げる年間4千万人もの外国人の訪問が達成できるかです。
ここ数年、日本を訪れる外国人によるインバウンド需要は高まる一方で、企業や自治体の積極的な取組みが、経済活動に好影響を与えていることはよく知られています。
それだけに、インバウンド需要を単なる観光市場といった捉え方ではなく、経済活性化の活路とさえ位置付けられるのです。
ところで、年明け後、賃貸ビジネスの出足は好調です。
オーナー様にはこれから2、3月にかけて、空室確認、条件等の最終打ち合わせでご連絡させていただく機会が増えてきますので、携帯電話は必ずお持ちください。
よろしくお願いします。
内覧者への訴求力が強い「ホームステージング」
住んでいるような部屋の様子を演出して
入居後の実生活のイメージを高めます
賃貸・売買の物件の内覧時に、部屋に家具や敷物を配置して、居住空間を演出する「ホームステージング」手法が広がりつつあります。
ホームページなどで物件を紹介する際、室内・外観の写真を多用することはよく知られていますが、そこから一歩進めて、リビングや居室に家具やカーペット、あるいは照明器具を取り付けて、あたかも住んでいるような空間を演出して、それを入居希望者に見せたり、写真を撮影して物件紹介に使うというものです。
部屋に家具類を何も置いていないより、実生活のイメージが湧いてくることから、内覧者への訴求力が強いとされています。
分譲マンションのモデルルームのコーディネートに相当するもので、これを賃貸住宅にも応用しようという発想です。
ちょうど昨年12月、(一社)日本ホームステージング協会がホームステージングの実態調査の結果を「ホームステージング白書2019」として公表しましたが、その中で「ホームステージングを導入した場合、賃貸契約までの時間についても大幅に短くなった、わずかに短くなったを合わせると85%以上」としています。
サービスの内容によってかかる経費が違います
ホームステージングを行うには家具類のレンタル料や写真撮影などの経費がかかります。
サービスの内容によって金額が違ってきます。
賃貸住宅の内覧では早くから、部屋に造花でもいいので花を飾ったり、スリッパを用意して入居希望者を温かく迎えることが契約を促進すると見られてきました。
ホームステージングはこれをさらに発展させたものですから、経費はかかってもそれなりの効果は期待できると見られます。
ホームステージングに関心のあるオーナー様は、弊社担当者にご連絡ください。
今後一層多様化する賃貸住宅借り手のニーズ
これからの不動産業のあり方を提言した「不動産業ビジョン2030」が昨年、四半世紀ぶりに策定されました。
国の不動産業に取り組む姿勢が盛り込まれています。
賃貸住宅はどのように位置づけされているのでしょうか。
国土交通省から公表された、「不動産業ビジョン2030~令和時代の『不動産最適活用』に向けて~」は、向こう10年後の2030年をターゲットにしたビジョンで、策定に当たっての基本的な考え方として、不動産業はわが国の豊かな国民生活、経済成長等を支える重要な基幹産業であると明言しています。
また、人口減少、AI・Iot等の進展など社会経済情勢の急速な変化が見込まれる次の10年においても、引き続き、成長産業としての発展が期待される、と不動産市場の有望性が強調されています。
そして、国民経済における視点から、不動産賃貸業を次のように捉えています。
「不動産の『所有から利用へ』の流れやシェアリングエコノミーの台頭等を踏まえ、賃貸不動産に対する借り手のニーズは、今後一層多様化すると考えられる。
賃貸住宅は住宅確保要配慮者、急増する単身高齢者、外国人などを含む多様な世帯にとって生活の場となっており、民営の賃貸住宅ストックはわが国の住宅ストックのうち約3割を占めている。
近年の賃貸住宅の着工動向は、リーマンショック後に大幅に減少したものの、その後増加し、2016、17年は約42万戸程の高い水準で推移してきたが、2018年は約40万戸となっている」
そして、これからの賃貸住宅については、「建設投資を巡るトラブルが多発していることを踏まえ、オーナーが新たに賃貸住宅を供給しようとする際には、市場ニーズや賃料収入の減少等による事業のリスクに関する情報がオーナーに適切に提供される環境を整備する必要がある。
向こう10年間の国の不動産業に関する骨太の政策が語られ、中でも不動産賃貸業・賃貸住宅に対して一定のスペースを取ってポイントを解説しているのは、賃貸住宅の役割を認識しているものと理解されます。
なお、「不動産業ビジョン2030」は国土交通省のホームページからダウンロードできます。
「賃貸住宅管理業務に関するアンケート調査」
「全て自ら管理している」は2割程度
賃貸住宅管理業務に関する調査結果が国土交通省から昨年12月発表されました。
賃貸経営における「管理業務」の実態が詳細にまとめられています。
この調査は、賃貸住宅の所有者の家主から委託を受けて賃貸受託の管理を行う「受託管理」、家主から賃貸住宅を借り上げて入居者に転貸する「サブリース」における実態を把握するため、賃貸住宅管理業者・家主・入居者それぞれに対して実施されたものです。
それによりますと、家主が所有している賃貸住宅の管理方法としては、「業者に任せず、すべて自ら管理している」が全体の約19%にとどまる一方、「入居者募集から契約、それ以降の管理も全て業者に委託している」、または「入居者募集や契約、それ以外の管理業務の一部を業者に委託している」が合わせて約82%を占めているのが分かりました。
8割を超える家主が管理業務を委託しているのが実態のようです。
また、家主が所有物件の購入等にあたり、資金調達の方法としては、「金融機関からの借入れ」が約34%、「預貯金、有価証券売却代金、退職金」が約24%で、借入の割合としては、物件購入価格の「7割程度」が約19%、「8割程度」が約18%、「9割程度」が約17%、「全て(10割)」が約16%ということです。
管理業務は「苦情対応」「敷金精算・原状回復」「契約更新」が8~9割
家主の賃貸経営に関する知識の習得方法は、「インターネット(SNS等)による情報収集」「セミナーや不動産投資スクールへの参加」「友人・知人からの情報提供」などで、知識の習得に前向きな姿勢が表れています。
受託管理業者に委託している管理業務としては、「入居時の契約支援(契約時の管理内容の説明等)」「賃貸借契約の更新」「敷金精算・原状回復」の割合が高く、一方、家主自ら実施している管理業務として割合が高いのは、「修繕積立金の管理」。
ところで、受託管理業者に管理業務を委託している理由としては、「契約更新・終了時のトラブルをなくしたいから」「自分自身の賃貸借契約および管理に関する専門知識が不足していると感じるから」がそれぞれ5割程度と、やはり合理的な実務を評価しています。
また、賃貸住宅管理業者が実施する管理業務としては、受託管理・サブリースいずれの場合においても、「苦情対応」「敷金精算・原状回復」「契約更新」が8~9割程度を占めています。
一方、入居者が経験したトラブルとしては、「水漏れや設備の故障等修繕の必要性が生じた際、対応に著しく時間がかかった」や「入居者同士でのトラブルが発生した」などがあります。
賃貸経営ワンポイントアドバイス
賃貸経営安定のかなめは優良入居者の取込み
長く住んでもらう「工夫と配慮」が必要
「長期居住」が収入の安定に直結
今日の賃貸経営を考えますと、入居者の「長期居住化」は、経営の安定のためにもぜひ実現したいものです。
安定した賃貸経営を続けていく上で、何も問題を起こさずに、長く入居していただける入居者ほどありがたいものはありません。
少しでも長く入居してもらえればそれだけ収入が安定に直結します。
賃貸経営の肝心要は、優良入居者の取込み、すなわち長期居住化にある、と言っても過言ではないと思います。
長期居住化を促進するためのポイントは2点です。
まず1つは、「優良入居者の選別と確保」。
その2は、入ってこられた入居者はできるだけ長く住んでもらう「工夫と配慮」が必要ということです。
多くの入居者は目移りして、現在の住居に関して何らかの不満を抱えがちです。
環境、設備、間取り、入居者間のトラブル等々。
そしてこんな風に思います。
他にもっといいのがあるのでは・・・。
気も移ろい、結局退去となりかねません。
国土交通省の「住宅市場動向調査」(平成30年度)によりますと、民間賃貸住宅入居世帯の約32%は、賃貸住宅に関して困った経験を持つといいます。
耳が痛いのですが、こうした入居者の切実な声をきっちり聴くことも必要と考えます。
ではどうすれはいいかといえば、入居者が生活するにおいて不便となる点を排除して、快適に暮らせる環境を提供する、そして困ったことに誠意をもって応えるということに尽きるのではないでしょうか。
入居者に対する顧客満足度の向上は、賃貸経営を安定させるための必須課題といっていいかもしれません。
第1のポイントである問題を起こさない方に入居していただくためには、最初のご案内から入居審査に至る段階で、人柄を含め、きっちり書面等を確認して契約すること。
これが詰まるところ、安定経営に通じる最善の策と考えます。
ちょっと一服
確認にご連絡させていただきます
携帯電話は必ずお持ちください
昨年1年間の訪日外国人客数は前年と比べて2.2%増の3188万人だった、と公表されました。
平成24年以降、最小の伸び幅らしいのですが、それでも8年連続の増加で、2年連続して3千万人を突破し、日本の社会に大きな影響を及ぼしています。
問題はオリンピック・パラリンピックイヤーが終わった来年以降、果たしてコンスタントに政府が目標に掲げる年間4千万人もの外国人の訪問が達成できるかです。
ここ数年、日本を訪れる外国人によるインバウンド需要は高まる一方で、企業や自治体の積極的な取組みが、経済活動に好影響を与えていることはよく知られています。
それだけに、インバウンド需要を単なる観光市場といった捉え方ではなく、経済活性化の活路とさえ位置付けられるのです。
ところで、年明け後、賃貸ビジネスの出足は好調です。
オーナー様にはこれから2、3月にかけて、空室確認、条件等の最終打ち合わせでご連絡させていただく機会が増えてきますので、携帯電話は必ずお持ちください。
よろしくお願いします。
内覧者への訴求力が強い「ホームステージング」
住んでいるような部屋の様子を演出して
入居後の実生活のイメージを高めます
賃貸・売買の物件の内覧時に、部屋に家具や敷物を配置して、居住空間を演出する「ホームステージング」手法が広がりつつあります。
ホームページなどで物件を紹介する際、室内・外観の写真を多用することはよく知られていますが、そこから一歩進めて、リビングや居室に家具やカーペット、あるいは照明器具を取り付けて、あたかも住んでいるような空間を演出して、それを入居希望者に見せたり、写真を撮影して物件紹介に使うというものです。
部屋に家具類を何も置いていないより、実生活のイメージが湧いてくることから、内覧者への訴求力が強いとされています。
分譲マンションのモデルルームのコーディネートに相当するもので、これを賃貸住宅にも応用しようという発想です。
ちょうど昨年12月、(一社)日本ホームステージング協会がホームステージングの実態調査の結果を「ホームステージング白書2019」として公表しましたが、その中で「ホームステージングを導入した場合、賃貸契約までの時間についても大幅に短くなった、わずかに短くなったを合わせると85%以上」としています。
サービスの内容によってかかる経費が違います
ホームステージングを行うには家具類のレンタル料や写真撮影などの経費がかかります。
サービスの内容によって金額が違ってきます。
賃貸住宅の内覧では早くから、部屋に造花でもいいので花を飾ったり、スリッパを用意して入居希望者を温かく迎えることが契約を促進すると見られてきました。
ホームステージングはこれをさらに発展させたものですから、経費はかかってもそれなりの効果は期待できると見られます。
ホームステージングに関心のあるオーナー様は、弊社担当者にご連絡ください。